スマートフォン、タブレットなどの電子機器が増え、アウトドアや登山、ロードバイク(自転車)、バイクツーリングなどといったこれまで電源やバッテリーとは無縁だったアクティビティでもモバイルバッテリーが必須な世の中になってきました。
今回はアウトドア、登山、ロードバイク、バイクツーリングすべてを趣味にして遊んでいる僕が厳選するモバイルバッテリーを5つ紹介します。
アウトドア、アクティビティに求められるモバイルバッテリーの条件
モバイルバッテリーはその容量や機能で大小さまざまな規格がありますが、その中でもアウトドア向けモバイルバッテリーに求められる条件は以下の通り。
- 様々な接続規格に対応していること
- PDに対応していること
- 小型、軽量であること
- 頑丈であること(防水性があるとなお良い)
- 容量が大きいこと、バッテリーへの充電が容易に行えること
様々な接続規格に対応していること
2021年から周辺機器に使われるUSBもようやくType-Cが普及してきました。今ではType-C(以下USB-C)に総乗り換えを検討、実施されている方も多いのではないでしょうか?
USB-Cは接続方向がなく給電能力もこれまでのUSBより圧倒的に上なので、これから選ぶモバイルバッテリーにはUSB-Cに対応しているかは必ず確認しておきましょう。
ただ従来のType-A(以下USB-A)やマイクロUSB端子が不要かというとそうではなく、アウトドアグッズ、特にライトやサイクルコンピューターといった製品は未だにマイクロUSBで充電するものも多いため、必要な方はそれらのポートを持つモバイルバッテリーや、USB-A端子やマイクロUSB対応のケーブルを別途用意するようにしておきましょう。
PDに対応していること
PD(Power Delivery)というのはUSB-Cの給電面における拡張規格で、従来のUSB-AやマイクロUSBよりも圧倒的に大きな電力の供給が可能になっています。
給電側のモバイルバッテリーやACアダプターの能力によりますが、最新規格のUSB PD 3.0であれば最大100Wという大きな給電能力を有しています。(従来のUSB-A充電器では5Wが一般的)
給電能力が高いということはその分充電時間を短時間で行えます。たとえば20Wの出力を持つモバイルバッテリーを使うと従来の5W充電器より最大3倍程度速く充電することができます。(充電するガジェットのバッテリー量などによって多少変わります)
充電が早いとアクティビティの最中にモバイルバッテリーを接続しておく時間が短くなるので、登山の休憩中にカメラを充電したり、ロードバイクで次の停車ポイントに向かう間にスマホを十分に充電できたりと非常に便利なガジェット運用が可能です。
小型、軽量であること
昨今のアウトドアでは重要なモバイルバッテリーですが、基本的には縁の下の力持ち的なサブ機材です。
主役にならない機材が大きいと単なる邪魔者になりますので、できる限り小型なものが良いでしょう。
アウトドア、特にキャンプやハードな登山や軽量化を目指す自転車乗りには軽量化が至上命題。機材が重くて困ることがあっても軽くて困ることはありません。
キャンプギアなどはウルトラライト化がブームですが、モバイルバッテリーも十分に軽量なものがありますので、荷物を減らしたい方はそのような機種を選ぶと良いでしょう。
モバイルバッテリーを小型軽量にすることで、リュックやバックなどの中身に余裕ができますので、その分別の機材を入れることもできるようになります。
頑丈であること(防水性があるとなお良い)
登山やロードバイクでは突然の雨や機材の落下はつきものです。
モバイルバッテリーという製品の特性上バッテリーへのダメージを心配される方も多いと思いのではないでしょうか?
通常のモバイルバッテリーと比較するとサイズと重量が大きくなってしまいますが、モバイルバッテリーの中には耐衝撃、防水性を有したモデルも存在しています。
この手の頑丈さを優先するモデルではモバイルバッテリーにソーラー充電機能やLEDライト機能なども装備しており、アウトドアだけでなく緊急時、災害時にも適したモデルが多いです。
容量が大きいこと、充電が用意に行えること
キャンプや登山であれば1泊以上電源を確保できない環境にさらされることも多いと思います。
そんな時に活躍するのが大容量バッテリーです。
バッテリーの容量が多くなるほどサイズと重量が大きくなってしまいますので、用途にあった製品を選んでください。
また充電が容易に行えるかどうかも重要な要素です。
通常モバイルバッテリーは充電器を用いて充電を行いますが、モバイルバッテリーを連続して使用したい場合は充電器とケーブルを持ち運ばなければなりません。
そこで役に立つのがコンセントプラグ付きモバイルバッテリーです。モバイルバッテリーにコンセントプラグが付けられたもので、直接コンセントに差すことで充電が行えます。
コンセント付きバッテリーであれば充電用機材を減らすことができるので軽量化にも貢献します。アウトドアだでけでなく旅行や出張にも便利なバッテリーです。
おすすめバッテリー5選
それではおすすめバッテリーの紹介に入っていきましょう。
今回は接続性、機能性、小型軽量度、頑丈さの4種類の項目で製品を評価し紹介することにします。
Lakko モバイルバッテリー 13800mAh
サイズ | 99mm×62mm×24mm |
重量 | 198g |
容量 | 13800mAh |
入力ポート | USB-C ポート×1 マイクロUSB ポート×1 |
出力ポート | USB-C 内蔵ケーブル×1 マイクロUSB 内蔵ケーブル×1 Lightning 内蔵ケーブル ×1 USB-Aポート×1 |
その他機能 | LEDライト(2灯) |
Lakkoのモバイルバッテリーの特長はカードサイズの本体にUSB-C、マイクロ、Lightningケーブルが内蔵されていること、ケーブル長さは短いですがあらゆるガジェットがケーブル不要で充電できます。
DC5V/2Aで10Wの給電能力は昨今の充電器としてはやや物足りませんが、スマートフォンやカメラ、ヘッドライトといったアウトドアで使うガジェットの充電には十分です。
本体にはLEDライトが仕込まれているのもアウトドア派にはうれしいポイント。夜のドライブなどにも便利ですよね。
バッテリーは数字で分かるインジケーターが用意されているので電池管理もしやすいかと思います。
充電は本体側面にあるマイクロUSB端子とUSB-C端子から行えるので不満はないかと思います。
防水性や耐衝撃性は備えていませんが、サイズ、重量、機能性、からアウトドアに便利なバランスの取れたモバイルバッテリーです。おまけに割と安いのもポイントです。
TNTOR Power Pod 5000mAh
サイズ | 75mm×35mm×23mm |
重量 | 98g |
容量 | 5000mAh |
入力ポート | USB-C ポート×1 |
出力ポート | USB-C ポート×1 USB-A ポート×1 |
その他機能 | なし |
最近は数が減ってきましたが根強いファンも多いスティック型のタイプで2022年現在最もおすすめなのがTNTOR Power Podです。今回紹介するバッテリーで最もシンプルで小さくて軽いです。
容量は5000mAhと少なめですが、特筆すべきは75mm×35mm×23mmに98gというサイズ感。
少しでも荷物を軽くしたい場合や、スマホしか充電しないライトなユーザー、緊急時用のお守りがてらにもっておきたい方におすすめです。
コネクタはUSB-A×1、USB-C×1のシンプルな構成。
USB-Cが入出力を受け持つパターンです。
DC5V/2.4Aで12Wの給電能力は多くのガジェットで不満なく使えると思います。
KYOKA モバイルバッテリー 9600mAh
サイズ | 90mm×70mm×25mm |
重量 | 248g |
容量 | 9600mAh |
入力ポート | USB-C ポート×1 |
出力ポート | USB-C 内蔵ケーブル×1 Lightning 内蔵ケーブル×1 USB-C ポート×1 USB-A ポート×1 |
その他機能 | コンセント充電、LEDライト |
USB-CとLightningケーブルを内蔵し、充電用に折り畳み式コンセントを備えたモバイルバッテリーです。
サイズと重量はそこそこありますが、コンセント付きモデルは充電器が実質不要ですので(充電器でUSB-Cを使うほうが充電は速いですが)その分荷物を減らすことも可能です。
2種類内蔵ケーブルとUSB-A、USB-Cの4ポートすべて使えるので4台同時充電も可能です。
さらにLEDライトも装備しアウトドア派にもうれしい配慮。
USB-CポートはPD3.0に対応し給電は18Wと高出力なのでタブレット端末などの充電にも便利です。
容量も9600mAhと必要十分かと思います。
これ一台で充電から給電まですべてこなすことができる「全部入り」モデルなので、アウトドアだけでなく日常使いから出張、旅行などにも大活躍してくれると思います。
今回紹介するモバイルバッテリーの中で最もおすすめの製品です。
ちなみにこのバッテリー買いました!レビュー記事も書きましたよ!
Anker PowerCore Solar 10000
サイズ | 164mm×78mm×20mm |
重量 | 267g |
容量 | 10000mAh |
入力ポート | マイクロUSB ポート×1 |
出力ポート | USB-A ポート×2 |
その他機能 | LEDライト、防塵、防水(IP64)、耐衝撃、ソーラー充電 |
PowerCore Soler 10000はモバイルバッテリーの人気ブランドAnkerから発売されている防塵、防水、耐衝撃モデルです。
他にも防塵、防水機能を備えた高機能モバイルバッテリーもありますが、この手のモデルはメーカーの信頼性も重視すべきということで、今回はAnkerをチョイスしています。
IP64防水ということですがこれは塵埃の侵入がなく、あらゆる方向の水の飛沫にも機器が影響を受けないというスペックです。
その機能を達成するために本体寸法と重量がそれなりに大きくなっています。
他にもLEDライトや緊急時のソーラー充電機能も有しているので、ロードバイクなどの軽量さを重視するアウトドアよりは、キャンプや登山、バイクツーリングなどに適していると言えます。
ネックは充電(入力)がマイクロUSB、出力がUSB-A×2ポートのみと少し規格が古めなところです。その点が気にならない方は頑丈さと機能のバランスが良いモデルとしておすすめできます。
BEISIDE 吸盤付きワイヤレスモバイルバッテリー 10000mAh
サイズ | 148mm×70mm×17mm |
重量 | 230g |
容量 | 10000mAh |
入力ポート | マイクロUSB ポート×1 USB-C ポート ×1 USB-A 内蔵ケーブル ×1 |
出力ポート | マイクロUSB 内蔵ケーブル ×1 Lightning 内蔵ケーブル×1 USB-C 内蔵ケーブル ×1 USB-A ポート×2 |
その他機能 | ワイヤレス充電(Qi)、吸盤貼り付け |
ワイヤレス充電規格Qi(チー)に対応したモバイルバッテリーです。ユニークなのは本体に吸盤はが設けられておりQi規格に対応したiPhoneやスマホを直接貼り付けてワイヤレス充電ができることです。
モバイルバッテリーとスマホをケーブルでつないでカバンに入れていたりすると両方がカバンの中で暴れまわっていたりケーブルが抜けてしまっていたりした経験のある方は多いのではないでしょうか?
こちらの吸盤モデルなら貼り付けた状態でカバンに放り込んでおけば充電もしっかりできて便利です。ロードバイクに乗る際に背面ポケットに一緒に入れておけば走りながら充電も可能です。
さらに特筆すべきは背面にUSB-A(入力)、マイクロUSB(出力)、USB-C(出力)、Lightning(出力)の4ケーブルが内蔵されており、スマホだけでなく多くのガジェットの充電も追加ケーブル無しで行えるようになっているところ。
入力USB-Aケーブルも用意されているので、USBポートがあればケーブルを追加せずに充電も行えます。
これは非常に便利ですね。アウトドアでは荷物は少ないにこしたことはないですから、このようなケーブル付きはやっぱり便利です。
出力は5V/2A(PD22.5W)に対応しており急速充電性能もバッチリです。
そして本体側面にはUSB-A(出力)、USB-C(入力)、マイクロUSB(入力)を備えておりあらゆる出力と入力に対応しています。
容量も10000mAhと十分で日常使いから旅行、アウトドアアクティビティまで幅広く活用できるモバイルバッテリーかと思います。
用途、目的に合わせてベストなバッテリーを選ぼう!
ということでアウトドアにおすすめのモバイルバッテリー5選でした。
一口にアウトドアと言っても機材を持ち運ぶ方法によって選ぶべき製品は変わってきます。
何よりも軽さを取るか、頑丈さを取るか、機能を取るかでベストなチョイスが見えてくるので自分のスタイルと合わせて検討してみてください。
迷った場合は今回紹介した機種の「KYOKA モバイルバッテリー 9600mAh」がトータルバランスに一番優れているのでおすすめですよ!