のっけから過激なタイトルですが、X100Vを買う方の多くが「リコーのGR IIIとどっちがいいかなぁ」とお考えかと思います。
最近リコーから換算40mmのGRIIIxが発表されて益々お悩みかと思います。
自分は現在X100Vを所有していますが、X100Vを買う前にGR IIIにすべきか散々悩み、GR IIIをレンタルしてじっくり使い込んでいます。
その結果としてX100Vを買いました。
そう、GR IIIには全く惹かれなかったんです…。
ということで今回はGR IIIを使い回した上で、なぜそれに惹かれなかったのかをまとめます。
GR IIIにもいいところはもちろんありますが、自分的にはプラスになりませんでした。
GR IIIファンの方は「なんだこいつ」と思うかもしれませんが、あくまで両方を使った1ユーザーとしての感想としてお読みください。
GR IIIに惹かれないワケ①:圧倒的所有感のなさ
確かに写真を撮るという機能には優れ、右手ですべての操作が完結するGR IIIはスナップ機としては優秀です。
ただ、できることは電源ボタンを押し、携帯と同じ液晶で構図を決め、スイッチのようなシャッターボタンを押すだけ…。
正直、撮っててつまらないんですよ。
軽量なことは正義ではありますが、プラスチッキーなボディも持っていて全然良いと思えない。
安っぽい操作ダイヤルやガジェット感が逆に良いという人もいますが、10万近くするカメラならそういう質感は追及して欲しかった。
写真を撮る以上にカメラを持つ、扱うことに楽しみを見出したい人にはきっとつまらないカメラだと思います。
しかし画質はめちゃくちゃ良い。これは本当。
撮った写真を見返すとGR IIIはハッとしている写真が本当に撮れている(笑)
GR IIIに惹かれないワケ②:ファインダーがない
GRシリーズは代々ファインダーがありませんが、ファインダーがないカメラなんてつまらないじゃないですか(笑)
iPhoneで写真を撮り始め、最初に買ったカメラはPanasonicのLX9(ファインダーなし)な僕ですが、今ではファインダー付きでないカメラは無条件で購入対象になりません。
それほどまで自分にとってファインダーは大事な要素。ファインダーを覗くことがカメラの楽しみの8割を占めている。
GR IIIをレンタルして一番確認したかったことはファインダーなしの状態でも撮影を楽しめるかどうかでしたが、数枚撮ったところで「やっぱダメだ」となってしまいました。
液晶で構図を決めることがこれほどまでにつまらないとは…。
ファインダーがないカメラなんてiPhoneでいいじゃん、と思ってしまいます。
画質はもちろんGR IIIが圧倒していますが、iPhoneのHDR性能と露出の適正さは正直普通のデジタルカメラより優れていますしね。
iPhoneの露出制御は馬鹿にできないよ。
チルトがない点もカメラ的にはマイナスですが、9割以上ファインダー派の僕としてはX100Vでもほとんどチルトしないのであまり気にしていません(笑)
ところでデジカメInfoなどのコメ欄で「ファインダーを無くした入門機を導入して新規ユーザーの獲得を!」というコメントを良く見かけますが、正直ファインダーのないカメラなんてわざわざカメラである必要があるんですかね…初心者にこそファインダーを覗く楽しさを味わってほしいのですが。
とはいいつつEVFからカメラ趣味に入った自分はファインダーの絵と撮れる写真の構図がずれたり露出も撮るまで分からないOVFは嫌いなんですけど(笑)
GR IIIに惹かれないワケ③:小さいがそれほどメリットにならなかった
GR IIIの圧倒的アドバンテージはその小型っぷり。
良く比較されるRX100シリーズよりさらに厚みがないので本当にポケットに入ってしまいます。
が、それならどこにでも持ち運べて気軽にスナップできると思いきや意外と持ち運ばなかったです…。
鞄に入れていると写真を撮らない
小さいので通勤バッグにも入れていましたが、バッグにしまっていると取り出すことはなく、GR IIIを使うことはほとんどありませんでした(笑)
鞄に入れるにしても丸裸で入れるとホコリ侵入の心配があるのでカメララップ等でくるむのですが、そうするとますます撮りません(笑)
ちなみにカメララップはこのイージーラッパーがおすすめです。
マジックテープのようにくっつくので非常に便利です。
ポケットに入れていると撮影が遅れる
薄いと言っても3cm以上の厚みがあるのでスムーズにポケットから出すにはパンツの種類や形状を結構選びます。
それならストラップを付けてカメラを首からぶら下げてしまえばいいのですが、そうするならカメラが小さくある必要がありません。
むしろ正しくカメラを構えてしっかり撮るのであれば、少なくともG5X MarkIIくらいの大きさは欲しいところです。
スマホに対してGRの速射性をアピールする方も多いですが、ポケットから出す場合を比べるとスマホの方がおそらく早くて深度の深さ的にミスショットにもなりにくいです(笑)
高速スナップを売りにするのであれば基本カメラはポケットには入れてられませんよね~。
小さいカメラはなんだかんだと操作しにくい
コンデジの中でも最高峰の操作性と設定力を持つGR IIIですが、やっぱりコンパクトすぎると使いにくいところはありました。
X100VはGR IIIと真逆のボタン&ダイヤルたっぷりの操作性。
露出を自分の思い通りに決められる操作系はカメラの小ささよりも自分にとってアドバンテージでした。
GR IIIに惹かれないワケ④:換算28mmは合わなかった
これはもう完全に好みの問題ですが28mmは自分にはどうしても合わなかったです。
スマホで慣れ親しんでいるから大丈夫かと思いきや、28mmレンズ特有のパースペクティブはカメラを使うと益々気になりました。
自分も現在34歳…年齢=35mm焦点距離の画角が合うの概念から行くとちょうど28mm、35mmにも振れるヤングメンなのですが、どちらかというと35mmの方が撮りたいものが撮れる印象です。
何気に一番好きな焦点距離は換算40mmくらいなのですが、X100Vを使いだしてからすっかり35mmの虜に。
換算35mmの画角は日常から旅行までを楽しく切り取ってくれる素敵な画角だと思います。
逆にGRIIIの換算28mmはなんでも取れてしまう懐の深さがウリなので、好みの方やスマホの画角に慣れ親しんでいる方にはピッタリと言えるでしょう。
GR IIIに惹かれないワケ⑤:あまりに電池が持たない
GR IIIは撮影枚数200枚とかなり心もとないです。
Bluetoothが入って通信機能が進化しましたが、これをONにしているとみるみるうちに電池が減っていきます。
個人手的に旅行などで1日撮影を楽しめるのに必要な撮影枚数は最低300枚。
350枚撮れるX100Vなら1日充電しなくとも大丈夫でしたがGR IIIだと全然足りません。
レンタルだと予備バッテリーは用意されないので、USB給電はできるものの何とも不安な日々でした。
まとめると「GR IIIでは写欲が満たされない」の一言です
画質が良く、携帯性が良く、操作性が良く、手振れ補正まで搭載し隙のないカメラに見えるGR IIIですが、自分にはどうしても合いませんでした。
どうにも僕には完璧主義、機能主義なカメラは合わないようです(どんなに画質が良くてもソニーとキヤノンは長続きしません)。
スマートフォンが進化しデジタルカメラが衰退する中、カメラには画質以上に上質な撮影体験とカメラを扱う楽しさが求められていると思います。
その点で絶対譲れないのはファインダーと所有感!
高精細なファインダーを覗き、上質な金属ボディを触るだけでニヤニヤしちゃう!そういう楽しさを味わいたい!
もちろんGR IIIが自分にぴったりという方も沢山いらっしゃると思います!
失敗しないためにも購入前にレンタルするのが一番!
カメラは高額な買い物ですから使う前にレンタルなどをして試してみると損失少なく楽しいカメラライフが送れますよ!
今回GRIIIは僕にとって買わなくて良かった~となりましたが、無駄な出費を防げたのもカメラ機材レンタルサービスのおかげです。
今回お借りしたカメラ機材のサブスクサービス「GooPass」なら購入前に自分に合うかどうかチェックできますので、僕のように「X100VとGR3どっちがいいかなぁ…」なんて悩む方にも大変おすすめです。
高価な機材を買う前に思う存分使用感を試すことができます!
今回紹介しているこちらの製品はRank2(月額税込10,780円)で使い放題です!
固定単焦点コンデジのような尖ったコンセプトの製品などはお試しレンタル必須!
X100Vおすすめ記事
FUJIFILM 機材レビュー記事 一覧
当ブログに掲載しているFUJIFILMの機材レビュー記事一覧はこちら!作例多めです。