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ツーリングペダルの決定版!? シマノ PD-ES600 SPDペダル レビュー

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最近ロードバイクに乗る目的がタイムを削ったりヒルクライムに挑戦したりすることから、カメラを持って写真を楽しみながら乗る方向に変わってきました。

お気に入りのミラーレスを持って

そう、カツカツ乗るよりも目の前に広がる景色やその時の空気を楽しむ方向に。

こうなってくると今まで10数年何も気にせず使ってきたビンディングペダルが気になってきます。

KAZU

SPD-SLって歩きにくいし、のんびり乗るのに不要じゃない!?

そこで色々と検討した結果、シマノのPD-ES600を導入してみました。

人生で初めての通常のSPDペダル…SPD-SL(PD-R8000)からのチェンジとなります。

長くロードバイクをたしなんで来たものの、競技をするわけでもなく自分の体力も昔ほどあるわけではない…これからはのんびりライドを楽しんでいいんじゃないか?そんなふうにお考えでSPDの導入を検討されている方も多いはず。

今回はそんな皆様にも参考になるよう、シマノの軽量SPDペダルであるPD-ES600を徹底レビュー!

目次

シマノ PD-ES600 レビュー

開封の儀

早速開封してみます。

内容物はペダル左右にSPD用クリート一式と取扱説明書となっています。

クリートは付いてくるので、新しくSPDを導入される方は対応しているシューズと本ペダルを購入して頂くだけでOKですね。

外観チェックと重量測定

こちらがペダル外観です。

表面

PD-ES600は片面SPDペダルとなっており、ボディはアルミ、キャッチ部はプレス成型、スピンドルはクロモリ製です。

SPDペダルの多くはMTBに似合うような武骨な角型デザインだったり、踏み面の大きい利便性の高いルックスですが、こちらはまるでSPD-SLのようなスッキリとしたロードバイクに良く似合うデザインとなっています。

裏面

裏面はシマノロゴ入りで踏み面はありません。

そのため基本的には片面踏みで常時シューズをキャッチ状態で使うペダルということになります。

その分パーツが簡素化されており通常のSPDペダルに比べて軽量な仕上がりとなっています。

重量測定

重量を測ってみました。

ペダルふたつで279g(実測値)。

カタログ値が282gなのでほぼ公称値通りですね。
シマノのパーツは一通り測りましたカタログ値から乖離していることはまずありません。

ちなみにカタログ値282gはシマノSPDペダルで最軽量となっています。軽さは正義。

あ、そうそう、僕みたいな重量実測マニアの方、自転車乗りには多いと思いますので、デジタルスケールを持っておくと楽しいですよ(笑)

上の写真は簡易的なものですが、自転車には下記のような測定部が大き目で背が高いものがおすすめです。

取り付け

早速手持ちのバイクに取り付けてみました。

PD-ES600はグレードで言うとアルテグラ相当になりますので、ペダルのカラーリングはR8000のコンポと同じアイスグレーとなっています。

そのためコンポの色が異なるR7000やR9000シリーズに合わせるとちょっと合わないかもしれません。

KAZU

まぁペダルのマッチングなんて気にしててもしょうがないですけど

僕はR8000のコンポを使用しているためカラーリングはバッチリでした。

取り付けには8mmのレンチを使用し、締め付けトルクは35-55 N・mです。

ペダルは締め付けが甘いとゆるんだり異音の原因になりますし、締め付けがきついと外れなくなってしまうことがありますのでトルクレンチを使ってしっかり締め付けトルクを管理しましょう。

下記のトルクレンチはデジタル管理ができるものの中では大変コスパが良いのでおすすめです。

実走レビュー

さっそく300キロほど乗り回してみました!

個人的に購入前にSPD-SLから変わることによって懸念していた次項を中心にインプレします。

SPDそのもののステップインについて

SPD-SLはクリートが非常に大きいため、小さいクリートであるSPDの方がステップインしにくいのかと思っていましたが、全然そんなことはなかったです

片面踏みのペダルなのでSLと同じくペダルは通常裏面を向くのですが、本体の重量バランスがいいのかSPD-SLより裏面になりすぎないのでステップイン時の蹴り上げが楽です。

また、シューズをペダル面に置いたら足の力を踏み面にグイっとかけるだけではめ込み完了です

これは非常に快適です。

ステップインの強さはレンチで調整できますので、僕は左を最弱から1段目、右を最弱から2段目にしています。

外す際も力を入れずするっと外れますし、金属キャッチとクリートのおかげかキレのある脱着感が非常に気持ちいいです。

クリートの可動範囲

写真は関係ない(笑)

クリートの可動範囲は結構狭いのかと思っていましたが、シマノのSPD-SLの定番「イエロークリート(可動範囲3度)」より良く動きます。

可動範囲が広いということはペダリング時に膝に優しいということ、これから長く自転車を楽しみたい方にぴったりですね。

また金属キャッチに金属クリートのため、カーボンキャッチに樹脂クリートのSLよりもスルスル動きます。

自分はLOOKのペダルを長く使っていたのですが、それの動きに近い印象です。

踏み面について

SPD-SLの特徴として踏み面が大きくパワーの伝達性が大きいというものがありますが、SPD化する上でそこが少し不安点ではありました。

だって同じ踏むならパワーが出る方がいいじゃないですか。

ただその心配は杞憂に終わります。ステップして走り出した瞬間…

KAZU

違いがぜんぜんわからん…

PD-ES600はSPDの中でも踏み面が大きく設計されてるからなのか、まったく違いは感じ取れませんでした。

むしろSPDは対応シューズのソールが柔らかいため、ロングライドでも足が残りやすい点が好印象です。

ちなみにいつも登っている峠のタイムは全く変わらず、むしろ区間では速いところもあったので、ペダルより自分のコンディションと体力のほうが大事です(笑)

ペダル自体の重量差、ペダリングの軽さ、スタックハイトについて

今回PD-R8000のペダルから乗り換えたのでペダル自体の重量は247g→279g(実測値)となり32gの重量増となりました。

片面で約16g重くなっていますが、そんなものの違いは全く体感できません(笑)

PD-ES600のスタックハイトは公開されていないのでいろんなサイトを調べたところ、実測値16.8mmとPD-R8000より1.4mm高いようです。

サドル高さの1、2mmの違いは割と分かる自分的にはPD-ES600の方が踏みやすく感じました。

もともと昨今の低重心(BBハイトが低い)のバイク設計やLOOK歴が長く低スタックハイトのペダルが好きではない自分には合うペダルだったのかもしれません。

歩けるという最大のメリット

歩けると自然にバイクと一緒に撮れます

やっぱりSLからの変更点最大のメリットは歩けるということですね。

僕はこのペダルと一緒にSIDIから新発売されたグラベルシューズを買ったのですが、これがすこぶる快適です。

シディ MTB GRAVEL ブラック/ダークグリーン
Sidi

レビュー記事も書いていますのでぜひチェックしてみてください!

SPD-SLで撮影を伴うライドを行う際、バイクと一緒に景色を撮ろうと思ったらヨチヨチ歩いてバイクから離れなければなりません。

コンビニに入る時も滑りやすいのが気になりますし、床を傷つける原因になりますので木製の床を採用する施設は入らないようにしていました。

これがSPDとグラベル、MTB系シューズであればどこでも歩けます。

歩けると「出先でちょっと近くを散策しよう」とか、「近くのお店に入ってみようかな」と行動範囲が広がり自転車の楽しみが非常に増えますね。

さらに気軽に歩くことができるのでカメラ趣味で遊ぶ場合の構図バリエーション増えたのが嬉しい、今までビンディングを外すのが面倒でバイクに乗ったまま撮ることも多かったので。

まぁ事前の調査通り、クリートがわずかに出ており床とカチカチ当たるのはちょっと気になりますが…

ペダル自体に傷がつきやすい

PD-ES600ユーザーのほとんどが言われている点が「ボディに傷が付きやすい」という点。

僕のペダルももわずか300kmの使用ですが、停車のためステップインとアウトを繰り返す左側には結構な傷がついてしまいました。

ステップ時にクリートをぶつけやすい先端部や壁にかける時に当てやすいサイド部は特に傷つきやすいですね。

SPD-SLはカーボンボディのため削れても地肌そのままですし、そもそもゴム付きのクリートのためペダルには傷が付きにくいんですね。

ここはSPD-SL(PD-R8000)のペダルと比較して明確なデメリットです。

左の裏面はステップ時に逆側を踏んでしまうと金属クリートのせいで簡単に塗装がハゲてしまいます。

特にステップに慣れていない初心者の方などは早い段階でシマノロゴが見えなくなるくらい傷ついてしまいそうですね…。

PD-ES600は仕上げもそれなりにこだわって金属ボディに塗装されているが特徴なのが裏目に出てしまったようです。

これが気になる方はMTB用のSPDペダルを検討された方が良いかと思います。

KAZU

ま、ペダルなんて早かれ遅かれ傷だらけになるので気にしないのが一番!

同グレードのSPD-SLより導入コストが安い

こういう写真も歩かないと撮れなかった

SPDペダルは基本的にSPD-SLより安く、今回も同グレードのPD-R8000と比較して定価で4000~5000ほど安くビンディングペダルが導入できます。

これは大きなメリットですね。

また2021年5月現在、コロナ禍の影響で自転車パーツの入手性が非常に悪い中、このペダルは割と入手性が良いのも良かったです。

ツーリングやグラベルライドにぴったりな軽量で歩けるペダル

ということで以上、PD-ES600のレビューでした。

シマノ最軽量のSPDペダル。非常に快適です。

正直今の自分の使用環境でSPD-SLに戻る理由がロードバイク乗りとしての見栄以外にありません(笑)

それくらいSPDは快適です。

最近はグラベルロードやエンデュランスバイクのカテゴリーが充実し、のんびり走る方や写真を楽しむ方のお供として選ばれる自転車も増えてきました。

自分もそんな遊び方にシフトしてきた一人です、皆様もSPDを導入して歩ける楽しいツーリング環境を手に入れてみてはいかがでしょうか?

KAZU

個人的には最高のツーリングペダル!

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