オリンパス広角ズームレンズ M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6のレビューです。
このレンズはマイクロフォーサーズの中でも初期の頃(2010年)に発売されたものですが、その小ささ、軽さ、扱いやすさから現在でも非常に人気で、新品、中古ともに大きな値落ちもなく販売されています。
発売から11年たってもいまだにマイクロフォーサーズ広角ズームの中では最小、最軽量を譲っていません。
そんな人気レンズを今回はレビューしたいと思います。
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6 レビュー
- 焦点距離:9-18mm(35mm換算18mm-36mm)
- 解放F値:F4.0-5.6
- 最短撮影距離:25cm(最大撮影倍率:0.1)
- 画角:100~62°
- 最大径×長さ:56.5×49.5mm
- 構成レンズ枚数:8群12枚
- 絞り羽枚数:7 枚
- フィルター径:52mm
- 重量:155g (フード込 167g)
- 鏡筒材質:プラ
- 防塵防滴:無
型式に含まれる「ED」の表記ですが、これは「Extra-low Dispersion(超低分散)」の意味で、色にじみやコントラスト低下の原因となる色収差を抑えるレンズであることを指します。
外観チェック
ざくっと外観を見ていきましょう。
オリンパスレンズによくあるブルーリングが施された非常にコンパクトなレンズです。
鏡筒はプラ製ですが、ズームの感触はしっとり重めで悪くありません。
コンパクトさを優先した繰り出し式となっていますので、撮影の際はズームリングを回して伸ばしてあげる必要があります。
写真を見ると「UNLOCK」レバーがありますが、これを矢印方向に押しながらズームリングを戻すと、レンズを収納状態に戻すことができます。
ワンアクション動作が必要ですが、ズームと誤って収納する心配はありません。ちなみに繰り出す際はこのロックレバーの操作は不要です。
手で持ってもこの小ささ。
僕の手は一般人に比べるとかなり小さいのですが、それでもすぽっと納まります。
超広角ズームレンズは旅行やお出かけでこそ欲しくなるレンズなので、このコンパクトさはありがたいですね。鞄に入れているのすら忘れるレベルです。
防塵防滴ではありませんが、これだけ小さいと少々雨が降ってきても手で覆って隠せてしまいますね(笑)
18mmの状態までズームしてみました。この状態でマウント面から先端まで69mm。いやぁ小さいです。
ちなみに全長が一番長くなるのは9mmの時で、その場合は77mmになります。
一番長い状態でもこれより大きいレンズがザラにあるくらいのコンパクトさです。
ちなみにオリンパスのズームレンズはキヤノンと同じ半時計周りで望遠方向…パナソニックとは逆なんですね。
フィルターワークができる
マイクロフォーサーズの広角ズームレンズはレンズ先端が魚眼レンズのように出っ張っているものが多く、保護フィルターが使えないものが多いのですが、こちらは普通のレンズ形状なので、保護フィルターやNDフィルターが使用可能です。
フィルター径は52mmなのでそれほど高くないのもメリット。
超広角レンズは風景写真に適していますので、PLフィルターが使えるのは大きいですね!
超広角域なのでフィルターのケラレが心配になりますが、上記の薄枠タイプであれば問題なく使用できました。
フードは付属しません
残念ながらレンズにフードは付属しないため、別売りのフードを購入する必要があります。
広角ズームレンズのフードにいかほどの効果があるかは置いといて、前玉保護のためにも付属して欲しかったところ…。
レンズフードの型式は「LH-55B」
バヨネット方式でカチっと取り付けられます。
地味にカッコいい角型フードなので、ぜひとも持っておきたいところ。
愛用しているLUMIX G99に取り付けてみました。レンズ全長が短いこともあり収納状態ではオールド単焦点レンズっぽい!?
あ、カッコいいなこれ
レンズを購入される方はぜひチェックしておきましょう~。
マイクロフォーサーズらしさが光る小型軽量広角ズーム
フロントキャップ、リアキャップを外し、フードを付けた撮影状態で167gと非常に軽量。
これぞマイクロフォーサーズ!
昨今は描写力強化のため大型のレンズが増えつつありますが、マイクロフォーサーズの最大のメリットである小型軽量を生かすため、もっとこういうコンパクトなレンズを増やしてほしいものですね~。
それでは次は作例を見ていきましょう~。
作例レビュー
今回も色々撮っていますのでぜひ見ていってください。
旅行からスナップに大活躍
僕の大好きな河口湖から見える富士山です。
マイクロフォーサーズフォーマットということもありF8にまで絞るとビシっとパンフォーカス。
風景や旅行のスナップなどにピッタリのレンズです。
もともとネイチャーの撮影描写に定評のあるオリンパスレンズですから、このような湖などを雄大に撮影すると大変気持ちいい。
この日は非常に天候に恵まれていたのですが、空の青、湖の青、手前の植物の赤と複雑な色が絡み合いますが破綻のない描写を見せてくれています。
手前の植物のほうに寄ってみましたよ。
寄れ過ぎるレンズだらけのマイクロフォーサーズの中ではあまり目立ちませんが、このレンズも最短撮影距離は25cmと非常に寄れます。
寄った際の描写も非常にシャープで、2倍ズームということもあり周辺描写も安定していうと思います。
AFも素早い方なのでとっさにピント距離が大きく変化しても安心ですが、ウォブリング(ピントを合わせるためにピントが前後する現象)がひどいのでAF-Cや動画撮影には不向きかと思います。
ただこれは僕がパナソニックボディを使っているからかもしれません。未確認ですが位相差AFを積んだオリンパス機であれば発生しないかも。
背景が大量の枝ということもありますが、後ろボケはちょっとうるさめですね。
まぁ解放もF4.0なので寄ってまでボカす表現をするよりは、常時F5.6~8くらいでパシャパシャスナップするほうが向いていると多います。
実際僕もこのレンズを使う時はほぼF5.6から8を使っています。
これは元々僕がディープフォーカス好きということもありますが…
先ほども書きましたが全体的に安定した描写かと思います。
歪曲収差も超広角な割に良く補正されています(もちろんデジタルで)。
その割には周辺の破綻は少ないかなぁ…僕の個体は右下が少し流れてるかも(笑)
まぁでもこのお値段ですからね。写りは良さと携行性のメリットの方が光ります。
これは…(笑)
広角レンズはズイっと寄るのが楽しい。
ちょっとした物撮りもアングルで遊べて楽しいですね。
そうそう、静岡県は富士宮にある朝霧高原は牛乳が美味いのでおすすめですよ!
ロードバイクのフォトライドにも使える
本レンズをぶら下げてロードバイクに乗ってきました。
9-18mmということは35mm換算18-36mmですから汎用性は高いです。
超広角ズームレンズでも35mmが使えると非常に撮影しやすいですからね。
ロードバイクをメインで撮る場合はもっと望遠が欲しいところですが。
ぶらぶらと山奥を気軽にフォトライドするのにもいい感じ。
レンズが非常に軽いのでヒルクライムをこなしても重さを感じにくいのは大きなメリットです。
マイクロフォーサーズはやっぱり自転車乗りにこそお勧めしたいフォーマットですね。
こういうカラっと晴れた初夏の田舎は写真に撮りたくなるものです。
広角レンズは何を撮っていいか分からず難しいと思ってしまうタイプですが、何撮ってもいいんです(言い訳w)
この緑の湖は大井川上流部特有の風景です。
土壌の関係で水がこんな色に見えるそうです。大井川もおもしろいので遊びに来てね。
本レンズに手振れ補正はありませんが、マイクロフォーサーズボディの多くはボディ内手振れ補正が内臓されていますので、広角の強みを生かして気軽にスローシャッターが切れるのもメリットです。
安い、軽い、写り良いのマイクロフォーサーズ銘レンズ
価格.comなどのレビューサイトでもいまだに高い評価を持つ本レンズ。
使って見るとその魅力が良く分かります。
今から手に入れても遅くないので、ぜひゲットしちゃってくださいね。
旅行にスナップに登山や自転車に幅広くマッチングしますよ!
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撮影機材
今回の写真はすべてパナソニックのミラーレスカメラ LUMIX G99を使用しています。
レビューもあるのでぜひ読んでください!