実写レビュー
風景、スナップ
山登りの最中にいた猫ちゃんをパシャっと。眠そうなところごめんね。
レンズが小さく軽量なので方ででグイッと突っ込んで行けるところは大きなメリット。超広角は脚と腕を使って楽しもう。
解放でフェンスを1枚。
解放だと四隅では少し減光と流れを感じますが、このコンパクトさでこのレベルに抑えてあるのは素晴らしいです。
LUMIX SのF1.8単焦点シリーズは描写も色味も揃えてあるのが特徴で、どれもソツなくハイレベルな描写をこなしますが、この18mm F1.8は後発のためか他のF1.8シリーズよりも色乗り良く感じます。
LUMIXはとくに緑と黄の描写が素晴らしいと感じていて、この写真の葉っぱとミカンの色味は結構お気に入り。
超広角なら見上げるようなカットを楽しみたいところ。
本レンズは超広角ながら歪曲収差を良く抑えてあるため、パースを効かせたショットでも気持ち悪い歪曲がでないのが最大の強みです。
自分はもともと歪む広角レンズが苦手だったのですが、真っすぐがしっかりまっすぐ写る超広角の楽しさを知ってから大好きになりました。そのレンズのレビューはこちらです⇓。
ハイキングで使用してみましたが18mmは広いですね~。低山だと手元の余計なものまで入っちゃう(笑)
目の前のすべてが手に入るようなダイナミックな描写は圧巻ですね。
9枚絞り羽根の効果でF8以上絞るとシャープな光芒が楽しめます。逆行耐性は広角レンズなりですが20-60mmよりはかなり優秀に感じます。
最大撮影場率こそ0.2倍ですが、最短撮影距離は18cmなのでかなり寄って撮影が楽しめます。
近接撮影の描写はこんな感じ。ボケがややざわつきますが寄れる広角としては流れも少なく優秀な描写かと思います。
AFはリニアモーターのおかげで静かで高速。近接でも遠景でも使用していて特に困ることはありませんでした。
近接撮影でない解放のボケ感は非常に優秀で奥に向かってなだらかにボケていきます。さすがは18mmといえども明るいフルサイズですね。
周辺までしっかりした描写とよれば大きく出せるボケ感などスナップ的に使ってもかなり楽しい良いレンズです。
画角的には被りませんし、最大撮影倍率も大きいので20-60mmを持っている方でも持って損はないレンズですね。
星景
このレンズは星撮りに使えるのかな?と思う方も多いとも思いますので、星景でも使ってみましたよ!
星と街灯のある街並みを撮影。色んな色が入り混じっていますが良い描写をしてくれています。
撮影には光害カットフィルターとソフトフィルターを使っています。
光害カットフィルタはケンコーのスターリーナイトを
ソフトフィルターはこちらもケンコーのプロソフトンクリア(W)を使っています。
2枚重ねにしてもケラレないので安心して使ってください。
このレンズですが夜景の照明でゴーストが発生しやすく、光害カットフィルターがあるとそのゴーストもやや目立って写ってきます。超広角レンズあるあるなのである程度は仕方ないとはいえ構図を工夫するなどして使って行きたいですね。
F1.8の明るさにLUMIX S5の高感度耐性で夜間でも素晴らしい描写が楽しめます。
星景写真であれば街中の明るさでISO2000以下程度で済むことが多いですが、ISO4000以上でもLIUMIXのデュアルネイティブISOテクノロジーで高感度とは思えぬ低ノイズで撮影が可能です。
高感度耐性だけでなくLVブーストやMFピーキング、ライブコンポジット機能などLUMIX S5は星景写真に便利な機能が盛りだくさんなのでもっと星撮りカメラマンにも流行ればいいのにと思います。
先に発売されたマイクロフォーサーズの9mm F1.7が周辺描写が甘く星景にはあまり適していないという評価だったため、正直本レンズもそうなのかなと思っていましたが、周辺まで含めても素人的には大満足な描写です。
フォーカスリングも大きく操作性もリニアなためマニュアルフォーカスもかなりやりやすいです。
軽くて明るいレンズを持って家の近所で星撮りを楽しもう!
こちらは福島県まで星撮りに行こうと思ってドライブした結果です。いや~もう星撮り最高。
LUMIX S5、S5IIは24MPで高感度にも強いので現像もガッツリ行けます。
光害が少ないとより星が大きく見えるのでソフトフィルターの効果がさらに強調されます。オリオン座のベテルギウスが色づく姿まで楽しめちゃいますよ。
もはや宇宙といってもいいです。F1.8のレンズでこれだけ写りますからね。
解放だと周辺にややサジタルコマフレアがみられますが気になる時は1段絞ってあげましょう。
LUMIX S18mm F1.8はRAW現像時のレンズ補正をオフにすると画角が少し広くなるので、もうちょい広くと思った方は使ってみると良いでしょう。
補正が切れるので歪曲や周辺減光等がやや大きくなりますが星景ならあまり気にしなくて良いかと思います。
LUMIX S5、S5IIに搭載されているライブコンポジット機能で星の軌跡を描いてみました。
コンピュテーショナルフォト機能が意外と充実しているLUMIX、もっと評価されるべきでは!?
風景の広角撮影だけでなく星景にもガンガン使いましょう!
こちらは静岡の名撮影スポットのさった峠からの景色です。本当はもう少し先に展望台があるのですが崩れていて行けなくなっています(2023年10月現在)
星景撮影で必須のレンズヒーターですが僕はビクセンのものを使っています。
Amazonなどで売っている中華の安いものに比べれば高額ですが、レンズのリング操作を邪魔しない細いヒーター部に、邪魔にならないカールコード、おまけに昨今のモバイルバッテリーにも接続しやすいUSB-Cコネクタと星景撮影用にかなり良く考えて作られており、コンパクトなレンズに使うなら初めからこれを買っておくのがおすすめです。
こちらは夜間の散歩中に手持ちで撮影したの図。ISO40000になります。4000ではないですよ。
ノイズによる粒状感はありますが、色味やコントラストの低下は少なくブログサイズで使うには十分使える画質です。
個人的にLUMIX S5はISO8000までは全然許容範囲。手ブレするくらいならISO40000程度まで行ってもOKです。
レンズに手振れ補正はありませんが、LUMIX S5のボディ内手振れ補正でSS1/8でも止められました。
超広角レンズということもあり低速シャッターもガンガン使って行けます。夜スナップカメラとしても本当に素晴らしい~。
SIMGA 20mm F1.4 ArtではなくLUMIX S 18mm F1.8にした理由
Lマウントからは同時期にシグマより20mm F1.4 Artという星景撮影に特化したレンズが発売されましたが僕はこちらを選びました。
その理由は以下の通り
- 20-60mmと焦点距離が被る
- SIMGAレンズの方が高い
- AF性能や親和性はLUMIXで揃えた方が優秀
- 画質は良くてもさすがに重すぎる
- 24-105mmF4と組み合わせて登山システムを組みたかったから
画質差は圧倒的にありますがすでに20-60mmを持っているのでわざわざ600g越えの20mm単焦点を持つ気にならなかったのと、20-60mmは登山で使うにはやや望遠が足りずマクロも弱いため、24-105mmF4と組み合わせて超広角から中望遠までの登山システムを組みたかったのが主たる理由です。
登山用レンズで超広角を推す方が多いですが、作例を見てもらえば分かる通り超広角は登山特に低山では写る範囲が広すぎて使えるシチュエーション地味に少ないのです。
下記の望遠レンズ70-300mmのレビューを読んでもらえば分かる通り、ある程度山に行きだすと中望遠域があるほうが楽しく感じてきます。
つまり個人的に超広角が欲しいのは鉱山や見晴らしのいい山頂部だけ。ということで超広角側を単焦点にして標準から中望遠は便利ズームで済ます方がレンズ交換が少なく済むと考えたため、超広角は画質よりも小型軽量を選んだ次第です。
LUMIXのほうがSIGMAより2mm広いためよりワイドな撮影も期待できた点も大きいですね。
超広角で風景も星も楽しめる!Lマウントに銘レンズがまたひとつ
ということでLUMIX S18mm F1.8のレビューでした。
2022年にひっそりとロードマップに載りしれっと発売されましたが、その描写は素晴らしいもので評価されないのがもったいない。
先日ついに像面位相差を搭載したLUMIX S5IIが発表され急に界隈がにぎやかになってきたLマウントの新たな銘レンズとしておすすめの1本です!
Lマウント 機材レビュー記事 一覧
当ブログに掲載しているLマウントの機材レビュー記事一覧はこちら!作例多めです。